2012年4月21日土曜日

日本とアメリカの小学校の違い10個 / 「留年がある」 「先生への謝礼は常識」

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ロケットニュース24 2012年4月20日
http://rocketnews24.com/2012/04/20/205191/

日本とアメリカの小学校の違い10個 / 「留年がある」 「先生への謝礼は常識」

 4月です。
 入学シーズンです。道を歩いているとピカピカの小学生とすれ違います。
 夢と希望に胸をふくらませて、がんばれ少年少女!

 さて、自分たちの常識は世界の常識でも慣習でもありませんよね。
 日本で当たり前と思っているシステムも海外では全く違ったものに。
 それは学校のシステムも同じです。
 ということで、今回は12年アメリカに住むOさんに、日米の小学校の違いについて話を聞きました。

1. 入学式がない
 満開の桜の下、校門をくぐり、上級生の歌や校長先生のお話をどきどき、わくわくしながら聞く入学式。
 アメリカにはそんなものはありません。
 クラス分けを見て、そのクラス番号のついた教室に親が送っていく。
 初日からその程度。感動も何も感じることはありません。

2. 上履きも体操着もない
 日本ではほとんどの学校が上履きに履き替えますが、アメリカはそのまま。
 体育のときも自分が着てきた服のままで行います。

3. 教科書がない
 上級生になると教科書がありますが、低学年はほとんど教科書を使いません。
 ノートもありません。
 先生が用意したプリント類で勉強し、それを持って帰宅する程度です。

4. ノートもなければ、えんぴつも必要ない?
 教科書もノートも持って行かないことに驚いていてはいけません。
 それだけではなく、えんぴつも消しゴムも、すべて学校にあるので自分で持って行く必要はありません。
 日本でよくあるお道具箱と似たものは用意しますが、その後の補充は学校がしてくれるところがほとんどです。

5. 体育があっても音楽がない?
 州がまるで国のように機能しているアメリカでは、州や市の財政によって学校のクオリティに大きな違いがでます。
 たとえば破綻寸前のカリフォルニア州では多くの小学校が、財政難により体育や音楽などの科目がカットされており、音楽があっても体育はなし、体育があっても音楽ない。
 なんていうことが起きています。

6. 体育館がない
 日本では普通にある体育館もアメリカの公立小学校にはないことも多いのです。
 私立に見学に行くと、「我が校にはこんな立派な体育館があるのですよ!」と胸をはって自慢されることも。

7. 親のボランティアと寄付活動が盛ん
 アメリカでは、親のボランティアなしでは授業が成り立たないと言っても過言ではありません。
 生徒のファイルにプリントを入れたり、宿題の添削をボランティアの親がやることも少なくありません。
 遠足ではボランティアの親達の車に分乗、ということもよくあります。
 ボランティアになるためにはツベルクリン(結核検査)を受け、陰性であることを証明しなければいけません。
 また常に予算不足の学校では、資金集めも親の大切な役目とされています。
 子供たちにカタログが配られ、友人や親戚に買ってもらう。
 するとその売り上げの一部が学校に入る。
 たくさん売った生徒にはおもちゃのご褒美が…。

8. 先生への謝礼は常識
 先生の誕生日やクリスマスなど、先生へギフトを渡すのは常識ともいえるほど。
 それは子供からのお手紙だったり、手作りケーキだったり、はたまた商品券だったりと内容も家庭によってさまざまです。

9. 遠足はクラスによって違う
 日本では一学年、みんなで同じ場所に行きますが、アメリカでは各クラスの先生が場所や日時を決めるので、行く場所も行く日もクラスによって違います。
 先生の意向で遠足なし!なんてクラスも。

10. 留年がある
 義務教育の小学校でも留年があります。
 先生がその生徒の学習レベルが達していないと判断した場合は、その学年をもう一度繰り返さなければなりません。
 また留年ではありませんが、早生まれの子供の場合、お親の希望で入学を一年遅らせる事も可能です。

 いかがでしたか?
 どちらのシステムがいいと言うことはできませんが、日本から転校するとそのギャップにカルチャーショックを受ける人は多いようです。
 どちらにせよ、子供たちが楽しく、充実した学校生活を送ることができればそれが一番重要なのですが。

注:学校のシステムは州や地域によって異なります。
 ここに書かれている内容が全米で行われていることではありません。


■1. 入学式がない
 これはそうですね。
 ついでに始業ベルも終業ベルもありません。
 先生はコーヒーの入ったマグパックをもって教室にきます。

■2. 上履きも体操着もない
 これはしかたないでしょう。
 自宅だって靴で生活しているのですから。
 体操着、たしかになかった。
 
■3. 教科書がない
 そう、なかった。
 ハイスクールは授業が始まる数日前に学校へいき、手続きをして教科書一式をもらってきます。
 何年も順送りされている教科書です。

■4. ノートもなければ、えんぴつも必要ない?
 たしかに、でも日本の文具はすごいあこがれのマトで人気者でした。
 ランドセルはなくそこいらで売っているリックをかついでいく。
 小さな子供がバカでかいリックを背負っている姿みもの。
 まるでリックサックが歩いているみたい。
 そしてその中はちいさなお弁当が一個入っているだけ。
 笑える。
 
■5. 体育があっても音楽がない?
 そうですね。
 でも音楽をやりたい子はその旨申し出ると、特別クラスで音楽の授業を受けさせてくれます。
 僅かな数ですが。
 よってどういうことになるかというと、大半の子供は簡単な楽譜すら読めない。

■6. 体育館がない
 小学校にはありませんでした。
 ついでに始業式も終業式もありませんでした。

■7. 親のボランティアと寄付活動が盛ん
 パブリックスクールではこういう活動は行われていません。
 おそらくプライベート校でしょう。

■8. 先生への謝礼は常識
 これもプライベート校の話でしょう。
 パブリックスクールではいっさいありませんでした。

■9. 遠足はクラスによって違う
 遠足というか、野外学習というか、学校の定めた日に先生が勝手に行き先をきめてバスでいきます。
 ちなみに運動会は? というと。
 パブリック(公立校)では平日に行われます。
 よって観客はまばら。
 親が見に来ている子供は昼に親元へいって食事。
 大半は見に来ていないので教室へ戻って昼飯。
 パブリックの親は子供が学校を卒業するまで、一度として子供の運動会をみたことがない、というのがあたりまえ。
 よって「スポーツ・デー」ということになる・
 プライベート(私立)では日曜日に行われます。
 観客が花ざかりです。
 「スポーツ・フェステイバル」です。
 なぜこういうことになるかというと、パブリック校は土日はお休み。
 先生が来ない。
 さらには、先生の子供がプライベート校にいっている(だいたいそうなる)と、こどもの運動会を見にいくので、先生が土日の出勤を拒否することになる。
 「他人のこどもより、我が子が優先
である。 

■10. 留年がある
 これはしょっちゅう。
 日本でいう早生まれの子などは、すぐに下のクラスに回される。
 そして成績の悪い子も、もう一年やりなさい、ということになる。
 よって、
 「クラス仲間はいつまでも
なんてことはない。

 なを、付け加えると小学校もハイスクールも授業時間は8:30から3:00まで。
 日本のように小学校低学年は午前中とか、中学3年生は4:30までなんてことはない。
 一律同じ時間。
 というのは、親が車で子供を引き取りにくる。
 よって、小学校とハイスクールが別々だと引き取れない。
 小学校で妹弟を、ハイスクールで姉兄をピックアップして帰っていくのが下校風景。
 よって登校時間も同じになる。



 

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